鹿児島と言えば、日本の中でも封建的なイメージがあるが、実際女は男を立てるもの、女は男の言うことに従う(「ぎを言うな」・・・諸説あるが、男の言うことに対して、反対や疑問を呈するな、もしくは議論をするな、屁理屈を言うななどという意味らしい。現代社会では、相当なパワハラワードだが。)という風習は最近まで残っていた。
同様に、祖先を敬うという意識も他の地方にはないほど強く、鹿児島の人は頻繁にお墓参りに行く。鹿児島のお墓は、墓石の周りにお参りのスペースが確保されており、その場所も含めて、一族のお墓のスペースとして家の周りの塀のように囲われている。墓の前庭に小さな木が植えられているところもある。
お墓参りはお盆、春秋のお彼岸は、もちろんのこと、一番驚くのはお正月。お正月にお墓参りに行くという習慣のある地域は、あまりないのではないかと思うが、正月に鹿児島に行くとほぼすべてのお墓に真新しい花が手向けられており、年明けから清々しい気分にさせられる。
おそらく、初詣同様、ご先祖様に新年のご報告とその年の家内安全・一族の安泰を祈念するということであろう。